mixi の新利用規約(続編)

〔おことわり〕 私は法律等の専門家ではないので,本記事には誤った指摘が含まれている可能性があります.

上記の条項に関して,mixi の広報担当者による説明があったらしい.

(1) 投稿された日記データなどをサーバに格納する際、データ形式や容量が改変される(ユーザーの著作者人格権《同一性保持権》を侵害する)可能性がある

(2) アクセス数が多い日記などは、データを複製して複数のサーバに格納する(ユーザーの複製権を侵害する)可能性がある

(3) 日記などが他ユーザーに閲覧される場合、データが他ユーザーに送信される(ユーザーの公衆送信権を侵害する)可能性がある

ITmedia の記事

その程度のことだったのか.それだったら「運営側は投稿内容をサーバーに任意の形式で格納できる」とか,「運営側は投稿内容を他の会員に(逐一許可をとることなく)自由に閲覧させることができる」とか,もっと素直な条項を設ければいいだろうに.

この程度の話であれば,たとえば(3)に関していえば,mixi に何らかの記事を投稿した時点で,他の会員に内容が送信されることは当然に予想されることなので,著作権者からの黙示の許諾があると考えることもできる.だから,わざわざ新しい条項を設けなくても,著作権の侵害とみなされる可能性は低いように思う.たとえ侵害だとみなされたところで,それを盾にして著作権者の側が(訴訟を起こして)何らかの利益(?)を得ることは難しいだろう.(1),(2)も技術的に至極まっとうなことを話しているので,同様のことがいえる.

安全を担保する目的で,(1)〜(3)のような問題点に対応するための条項を設けることは悪いことではない.しかし,現状の規約案は明らかに行きすぎている.