一票の格差

【山本孝興】「一票の格差」が最大で2・43倍となった昨年12月の衆院選をめぐり、弁護士グループが「法の下の平等を定めた憲法に違反する」として選挙の無効(やり直し)を求めた訴訟で、広島高裁(筏津〈いかだつ〉順子裁判長)は25日、広島1、2区について「違憲で無効」とする判決を言い渡した。弁護士らが1962年に始めた一票の格差訴訟で、無効判決が出たのは全国で初めて。
昨年の衆院選は無効 一票の格差訴訟で初判断 広島高裁

最近,この「一票の格差」というものに首をかしげている.

一票の重みを等しくすれば形式的には平等になるのだが,代わりに代議士の選出が人がたくさんいる箇所にえらく偏るという問題が起こる.wikipedia:都道府県の人口一覧の数値をもとに計算すると,上位 9 県(東京,神奈川,大阪,愛知,埼玉,千葉,兵庫,北海道,福岡)だけで日本の人口の過半数を占める.一票の重みが等しくなれば,代議士の数はだいたい人口(正確には有権者数)に比例するはずなので,例の 9 県から選出された代議士だけで議会の過半数に届くようになる.ということは,極端にいえば,その 9 県の人たちさえ納得すれば残りの 38 県の人たちはどうでもよい,という状態になりえる.まあ,これだと議論がちょっと雑すぎるかもしれないが,何にせよ実質的にはかなり不平等にみえる.

ちなみに,私が現在住んでいるところは一票の価値が最低にほど近い.